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JIS R1661:2004 pdfダウンロード

JIS 09-24
JIS R1661:2004 pdfダウンロード

JIS R1661:2004 pdfダウンロード。ファインセラミックスイオン伝導体の 導電率測定方法 Method for conductivity measurement of ion-conductive fine ceramics
1. 適用範囲
この規格は,イオン輸率が0.99以上のファインセラミックスイオン伝導体の高温における体積イオン導電率の測定方法について規定する。適用できる導電率の範囲は,1〜1 000 S/mとする。
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0601 製品の幾何特性仕様 (GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS B 7507 ノギス
JIS K 8019 亜硝酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8562 硝酸ナトリウム(試薬)
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
JIS R 1601 ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法
JIS R 1634 ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8703 試験場所の標準状態
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 1600によるほか,次による。
a) イオン伝導 電荷担体がイオンである電気伝導。
b) 電子伝導 電荷担体が電子(又は正孔)である電気伝導。
c) イオン輸率 イオン導電率及び電子(正孔)導電率の和である全導電率に対するイオン導電率の比。
d) イオン伝導体 電気伝導が主としてイオン伝導による物質。この規格では、イオン輸率が0.99以上のものを指す。 なお,イオン輸率が0.5以上で定義される領域をイオン伝導領域,0.99以上で定義される領域を電解伝導領域という。
e) 交流4端子方式 試験片に四つの電極を付与し,外側の二つを電流端子といい,交流を印加する。内側の二つを電圧端子といい,この間に発生する交流電流を測定し,導電率を求める方法。
f) 可逆性電極 印加電流の大きさに十分追従するほど速やかに電荷担体のイオン種を試験片へ注入又は試験片から除去することができる電極。
g) ボード線図 横軸に測定周波数の対数,縦軸にインピーダンスの絶対値の対数及び位相をプロットしたもの。
h) 共通モード電圧 交流4端子方式の測定において,二つの電圧端子(図2のHp, Lp)と測定の基準点(図2のLc)との間に発生する振幅及び位相を同一とする電圧(この規格の測定では,図2のLp-Lc端子間の電圧に相当する。)。
4. 試験片
4.1 形状及び寸法 試験片は製品から切り出すか,又は別に作製した試験片を用いる。別に作製する場合は,製品を代表できるようなもので,製品と同一条件で製造されたものでなければならない。その寸法は,JIS R 1601で規定する形状及び寸法(4 mm×3 mm×36 mm以上)とする。りょう(稜)の丸め又は面取りは必要としない。
4.2 試験片表面の粗さ 試験片の表面粗さは,通常,JIS B 0601に規定する0.20 μmRa以下とする。それ以外の場合は報告で記述する。
4.3 試験片の密度 試験片のかさ密度は,JIS R 1634に規定する方法によって測定する。
4.4 電極 電流端子(図2のhc及びlc)は,被測定導電イオン種に対して可逆性の高い電極を用いる。電圧端子(図2のhp及びlp)についても電流端子に準じる。電圧端子は,試験片中央部に20 mmの間隔で作製する。電極の幅は2 mm以下で,できるだけ狭いことが望ましい。電流端子は,電圧端子からそれぞれ5 mm以上離し,試験片の両端に広い面積で作製する。
備考 被測定導電イオン種に対して可逆性の高い電極を作製するためには,電極材料の選択及び付与方法はイオン伝導体の種類によって異なる(附属書1及び附属書2参照)。
4.5 試験片の数 試験片の数は,3個以上とする。
5. 操作
5.1 試験片の断面積及び電圧端子間距離の測定 試験片寸法をJIS B 7507に規定するノギス又はJIS B 7502に規定するマイクロデータを用いて測定し,試験片の断面積を求める。電圧端子間の距離は,各電圧端子の中央部の間隔をノギスで計測する。
5.2 試験場所の温度 試験は,通常,JIS Z 8703に規定する常温温度20±15℃で行う。
5.3 加熱方法 加熱には,試験片全体が入る均熱部をもつ電気炉を用いる。また,次の条件を満足するものとする。
a) 加熱時における均熱部の温度差の許容幅は,500 ℃以下では±2 ℃,1 000 ℃以下では±3 ℃の範囲とする。
b) 加熱時において発生する電磁気ノイズの影響を十分に小さく抑える。このためには,加熱用電源として直流電源を使用するか,又は交流電源を使用する場合には無誘導巻きヒータを採用するなどの配慮をすることが望ましい。
5.4 測定方法 インピーダンスの測定は,図1に示すような交流4端子方式で測定する。

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