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JIS M8314:1997 pdfダウンロード

JIS 10-02
JIS M8314:1997 pdfダウンロード

JIS M8314:1997 pdfダウンロード。チタン鉱石中の二酸化けい素定量方法 Methods for determination of silicon dioxide in titanium ores
1. 適用範囲
この規格は,チタン鉱石中の二酸化けい素定量方法について規定する。 備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS M 8301 チタン鉱石の分析方法通則
2. 一般事項
分析に共通の一般事項は,JIS M 8301による。
3. 定量方法の区分
二酸化けい素の定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 重量法 この方法は,二酸化けい素含有率0.1% (m/m) 以上5% (m/m) 以下の試料に適用する。
(2) ICP発光分光法 この方法は,二酸化けい素含有率0.1% (m/m) 以上5% (m/m) 以下の試料に適用する。
4. 重量法
4.1 要旨 試料を融解剤で融解し,融成物を水及び硫酸で溶解する。硫酸を加えて加熱し,けい酸を不溶性けい酸にした後こし分ける。不純二酸化けい素を強熱して恒量とする。これにふっ化水素酸を加えて加熱し,二酸化けい素を蒸発揮散させ恒量とし,その減量をはかる。
4.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) ふっ化水素酸
(3) 硫酸 (1+1)
(4) 硫酸混液(水950mlに硫酸45mlを少量ずつ加え,放冷後,過酸化水素水5mlを加える。)
(5) ほう酸 (6) 水酸化カリウム
(7) 炭酸ナトリウム(無水)
(8) 融解合剤(水酸化ナトリウム1,過酸化ナトリウム2)
(9) 過酸化水素水 (1+9)
4.3 試料及び融解剤のはかり取り量 試料及び融解剤のはかり取り量は,二酸化けい素含有率に応じ,表1による。
4.4 操作
4.4.1 試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り,表1に規定する融解剤を入れてあるニッケルるつぼ,アルミナるつぼ又はジルコニウムるつぼに移し入れ,かき混ぜた後,更に炭酸ナトリウム(無水)約2gを加えて試料の表面を覆う(1)。
(2) るつぼをふたで覆い,初めは低温で内容物が流動状になるまで穏やかに加熱し,次に徐々に温度を上げてるつぼの底部が暗赤色の状態になるように保ち,るつぼをゆり動かしながら(2)5〜10分間加熱し,試料を完全に融解する。
(3) 放冷後,融成物はるつぼと共に水約80mlを入れたポリエチレンビーカー(3) (300ml) に移し入れ,水浴上で加熱しながら融成物を溶解する。
(4) 沈殿物の大部分が溶解するまで塩酸を加えた後,硫酸 (1+1) 40mlと過酸化水素水 (1+9) 約5mlを少量ずつ加え,数分間放置し,るつぼの内壁に付着したチタン塩を溶解させた後,るつぼを水で洗浄しながら取り除く。
(5) 水を用いてビーカー (500ml) に移し入れ,加熱して濃縮し濃厚な硫酸白煙を数分間発生させる。
(6) 放冷後,約300mlの温水と過酸化水素水(1+9)(4)約10mlを加えて穏やかに加熱し(5)可溶性塩類を完全に溶解させる。約1分間煮沸した後,直ちにろ紙(5種C)を用いてこし分け,温硫酸混液[4.2(4)]でペルオキソ錯体の黄色がなくなるまで洗浄し,次に温水で3回洗浄する。
注(1) 水酸化カリウムとほう酸の混合物による場合は,水酸化カリウム及びほう酸をるつぼに加えよくかき混ぜた後,加熱して水分を除去する。
また,炭酸ナトリウム(無水)による表面の被覆は行わない。
(2) 試料の分解を促進し,るつぼの部分的腐食を防ぐために,るつぼを絶えずゆり動かすのがよい。
(3) この場合にガラスビーカーを用いると,ガラスビーカーからけい素が溶け出すことがあるため,ガラスビーカーは用いてはならない。手順(4)で酸性とした後は,ガラスビーカーを用いてもけい素の溶出は無視できる。
(4) 過酸化水素水 (1+9) を加えるとチタン塩か溶解しやすくなり,二酸化けい素中への吸着が少なくなる。
(5) 最初から強熱すると,チタンが加水分解することがある。
4.4.2 灰化及びひょう量
4.4.1(6)で得たろ紙及び残分は,湿ったまま白金るつぼ(30番)に移し,乾燥後,低温で加熱してろ紙を炭化させる。内容物が飛散しないように,注意しながら徐々に温度を上げ灰化させる。更に1 000℃以上で30分間強熱しデシケーター中で常温まで冷却した後,不純物及び二酸化けい素を含む白金るつぼの質量をはかる。

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