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JIS K7121:1987 pdfダウンロード

JIS 10-13
JIS K7121:1987 pdfダウンロード

JIS K7121:1987 pdfダウンロード。プラスチックの転移温度測定方法 Testing Methods for Transition Temperatures of Plastics
1. 適用範囲
この規格は,プラスチックの転移温度(融解温度,結晶化温度及びガラス転移温度)を測定する方法について規定する。
備考 この方法は,プラスチックの結晶・結晶転移温度,液晶を形成するプラスチックの各種転移温度の測定にも準用できる。
引用規格: JIS K 6900 プラスチック用語 JIS K 7100 プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態 JIS Z 8401 数値の丸め方 対応国際規格: ISO 3146 Plastics−Determination of melting behaviour (melting temperature or melting range) of semi-crystalline polymers 関連規格:ASTM D 3418-82 Standard Test Method for Transition Temperatures of Polymers by Thermal Analysis 2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS K 6900(プラスチック用語)によるほか,次による。
(1) 示差熱分析 (DTA) 試験片及び基準物質の温度を,調整されたプログラムに従って変化させながら,その試験片と基準物質との間の温度差を,温度の関数として測定する方法。 なお,基準物質は,空の容器又はαアルミナを入れた容器である。
(2) DTA曲線 縦軸に温度差,横軸に温度又は時間を取り,示差熱分析において描かれる曲線。
(3) 示差走査熱量測定 (DSC) 次の二つの測定方法の総称。
(a) 入力補償示差走査熱量測定(入力補償DSC) 試験片及び基準物質の温度を,調整されたプログラムに従って変化させながら,その試験片及び基準物質の温度が等しくなるように,両者に加えた単位時間当たりの熱エネルギーの入力の差を温度の関数として測定する方法。
(b) 熱流束示差走査熱量測定(熱流束DSC) 試験片及び基準物質の温度を,調整されたプログラムに従って変化させながら,その試験片と基準物質との間の温度差を,温度の関数として測定する方法。 このとき,試験片と基準物質との温度差が単位時間当たりの熱エネルギーの入力の差に比例している。
(4) DSC曲線 縦軸に試験片と基準物質の温度が等しくなるように両者に加えた単位時間当たりの熱エネルギーの入力の差を,横軸に温度又は時間をとり,示差走査熱量測定において描かれる曲線。
(5) ベースライン 試験片に転移及び反応を生じない温度領域のDTA曲線又はDSC曲線。
備考 一般の場合,その曲率は,空の容器を入れて測定したときに得られるDTA曲線又はDSC曲線の曲率にほぼ等しい。狭い温度領域では直線とみなせる場合もある。
(6) ピーク DTA曲線又はDSC曲線において,曲線がベースラインから離れてから再度ベースラインに戻るまでの部分。
(7) 階段状変化 DTA曲線又はDSC曲線において,曲線がそれまでのベースラインから離れ新しいベースラインに移行するまでの部分。
備考 転移及び反応が生じている部分のDTA曲線又はDSC曲線は,ピーク,階段状変化及びこれらの組み合わさった形状を示す。
(8) ピーク高さ 内挿されたベースラインとピークの頂点の間の横軸に垂直な距離。
3. 試験片の状態調節 試験片の状態調節は,測定方法によって次の3種類に分ける。
(1) 標準状態で調整し転移温度を測定する場合 試験片は,原則として試験前にJIS K 7100(プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態)の標準温度状態2級及び標準湿度状態2級(温度23±2℃及び相対湿度50±5%)において24時間以上状態調節する。ただし,当事者間の協定する方法によって状態調節することができる。
(2) 一定の熱処理を行った後,融解温度を測定する場合
(1)の状態調節後,試験片をDSC又はDTA装置の容器に入れ,融解ピーク終了時より約30℃高い温度まで加熱溶融させ,その温度に10分間保った後,出現する転移ピークより少なくとも約50℃低い温度まで冷却速度毎分5℃又は毎分10℃で冷却する(8.6参照)。
(3) 一定の熱処理を行った後,ガラス転移温度を測定する場合
(1)の状態調節後,試験片をDSC又はDTA装置の容器に入れ,非結晶性の場合にはガラス転移終了時より少なくとも約30℃高い温度まで,結晶性の場合には融解ピーク終了時より少なくとも約30℃高い温度まで加熱し,それぞれの温度に10分間保った後,ガラス転移温度より約50℃低い温度まで急冷する(8.6参照)。

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