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JIS R1619:1995 pdfダウンロード

JIS 10-02
JIS R1619:1995 pdfダウンロード

JIS R1619:1995 pdfダウンロード。ファインセラミックス粉末の液相沈降 光透過法による粒子径分布測定方法 Testing method for size distribution of fine ceramic particles by liquid photosedimentation method
1. 適用範囲
この規格は,ファインセラミックス粉末を,液相中に均一分散させた状態から沈降させ,光透過法によって粒子径分布を測定する方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。 JIS R 1620 ファインセラミックス粉末の粒子密度測定方法
JIS Z 8803 液体の粘度−測定方法
JIS Z 8804 液体比重測定方法
JIS Z 8820 液相沈降法による粉体の粒子径分布測定方法通則
2. 測定の原理
液相沈降光透過法による粒子径分布測定方法は,液相中に粉末を均一に分散させた状態から粒子を沈降させ,時間によるその濃度変化を光の透過量によって測定し粒子径分布を算出するもので,粉末を重力場で沈降させる場合と,遠心力場で強制的に沈降させ沈降時間を短縮させる場合とがある。
この方法は,光の透過量と粒子径及び粒子濃度の関係が,次の式で表されることに基づくものである。
3. 装置・器具 3.1 液相沈降光透過法粒子径分布測定装置 液相沈降光透過法粒子径分布測定装置(以下,測定装置という。)は,図1に例示する基本構成をもち,以下の条件を満たすものとする。
(1) 沈降セルは,粒子の沈降方向に平行な透明壁面をもつこと。
(2) 粒子の沈降方向に対して垂直方向に,沈降セルに光を透過させ,その透過光量を検出する機能を備えていること。
(3) 検出した透過光量から質量基準の積算粒子径分布を出力できること。
3.2 試料分散容器 試料を分散媒に分散させるための容器で,原則として100〜500cm3のものとする。
3.3 試料分散装置 超音波分散装置とする。必要に応じてかくはん(撹拝)機,乳鉢,真空脱気装置などを併用してもよい。
3.4 温度計0〜50℃の測定範囲を1℃単位で測定できるものとする。
4. 装置の検定 装置の検定は,粒子径分布の既知の試料を使用し,測定条件を同じにして粒子径分布の測定を行うことによる。このとき,測定結果が試料の粒子径分布と差がないことを確かめる。
備考 粒子径分布の既知の試料は,公的機関又は同等の機関によって測定条件とともに粒子径分布が明示されたファインセラミックス粒子であることが望ましい。
5. 分散媒及び分散剤 分散媒の選択,分散媒の密度及び粘度の測定,並びに分散剤及びその量は,次による。
(1) 分散媒の選択 分散媒は,粒子とぬれ性のよいものを選択する。標準的には,次の基準による。ただし,それらが適切でない場合には,JIS Z 8820に規定の6.4(試料の分散)による。
(a) 酸化物など,水に不溶性の粉末の場合には,蒸留水又はイオン交換水とする。
(b) 水と反応する粉末の場合には,アルコールとする。
(2) 分散媒の密度及び粘度の測定 分散媒の密度はJIS Z 8804の規定によって,分散媒の粘度はJIS Z 8803の規定によって測定する。
備考 分散媒の密度及び粘度は,化学便覧(日本化学会編,改訂4版,平成5年)による物性表の値を用いてもよい。
(3) 分散剤及びその量 分散剤は,分散媒を蒸留水又はイオン交換水とする場合には,ヘキサメタりん酸ナトリウムとし,その量は,分散媒に対する質量濃度で0.02〜0.2%とする。ただし,他の分散剤を使用する場合には,JIS Z 8820に規定の6.5(分散状態の判定)によって分散状態を判定して,分散がよい分散剤の量を決定する。
備考 ヘキサメタりん酸ナトリウム水溶液は,測定日に調製するものとする。 参考 代表的なファインセラミックス粉末に対する分散剤を参考表1に示す。
6. 試料 試料の粒子密度の測定,縮分及び試料懸濁液の調製は,次による。
(1) 試料の粒子密度の測定 試料粉末の粒子密度の測定は,JIS R 1620に規定する方法による。
(2) 試料の縮分 測定用にサンプリングする試料に偏析のおそれがある場合は,あらかじめ測定に必要とする量よりも多めの試料を準備し,適当な縮分法によって偏りを生じないように,必要な量になるまで縮分する。 備考 縮分の目安としては,平均粒子径が1μm程度の粉末で,1.0g以下まで行う。
参考 試料を縮分する方法としては,円すい四分法,縮分機を使用する方法などがある。
(3) 試料懸濁液の調製 試料懸濁液の調製は,次による。
(a) 分散剤を分散媒に溶解させる。
(b) 縮分した粉末試料を,試料分散容器中で(a)の分散媒に懸濁させる。
(c) 懸濁液に超音波を照射し,試料を均一に分散させる。このとき,超音波の照射は,20分以内とし,測定前に液温を測定温度に合わせる。
備考1. 分散が困難な場合には,あらかじめ乳鉢による解砕又はかくはん機による分散を行ってもよい。
2. 粉末に気泡が付着していると思われる場合には,真空デシケータに入れて脱気する。 3. 超音波分散装置の液量は最も振動の強くなる量とする。

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