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JIS C0113:1996 pdfダウンロード

JIS 10-01
JIS C0113:1996 pdfダウンロード

JIS C0113:1996 pdfダウンロード。環境条件の分類 自然環境の条件−降水及び風 Classification of environmental conditions Part 2 : Environmental conditions appearing in nature. Precipitation and wind
1. 適用範囲
この規格は,電気製品・電子製品(以下,製品という。)に対する降水及び風に関する環境条件の基本的な性質,定量的な特性及びその分類を規定する。 製品の使用場所に応じて,降水及び風の適切な厳しさを選定する場合の基礎的な情報を示してある。この場合,厳しさの値は,JIS C 0110-1995[環境条件の分類 環境パラメータとその厳しさの分類]に規定する値を使用する。 参考 JIS C 0110-1995は,IEC 721-1-1990 Classification of environmental conditions Part 1 : Environmental parameters and their severitiesと一致している。
2. 目的
製品が輸送,保管及び使用中にさらされる降水及び風の厳しさに関する特性を規定する。
3. 一般事項
地球の大気は,常に運動しており,局部的に暖められたり,冷やされたり又は湿気を帯びたりする。その密度のこう(勾)配が,高気圧部分や低気圧部分を発生させる。圧力の差を均一にするために風が吹くが,高気圧部分から低気圧部分に直接吹くのではなく,地球の回転によるコリオリの力によって曲げられる。
大気の水平方向の連続的な動きは,広い範囲でゆっくりした上向きの動きを引き起こす。 地球表面の加熱は,更に局部的な上昇気流を発生させる。もし,空気の圧力又は温度が十分に低下すると,空気中に含まれる水分を水蒸気の形で保つことができず,降水をもたらす。例えば,20℃の空気は,17.3g/m3の水分を水蒸気の形で含むことができるが,0℃では最大4.8g/m3の水分しか含むことができない。
3.1 降水
降水の形態は,雨,ひょう又は雪であり,雲の中で複雑な過程の結果である。雲の中の温度は,垂直方向に変化する。雲の温度が0℃である高度を凍結レベルという。凍結レベル以上の高度では0℃以下であり,凍結レベル以下の高度では0℃以上である。
凍結レベル以上の高度の雲の中では,一般に0℃から−13℃までの過冷却の水分が存在する。例外的には,−50℃で過冷却の水分が存在することがある。
水滴又は氷の結晶の形成は,各種の条件,例えば,垂直方向の空気の流れや温度分布に依存し,雲の中で発生する。 もし,水滴又は氷が降下中に温度がプラスの層に入り,かつ,プラスに維持されている層を通過すると,それらは降下中に雨滴に変化し,地上に雨として降る。これらは,条件によって連続して発生することがある。雨滴の降下速度は,雨滴の大きさとともに増加する(図1参照)。雨滴の大きさが5mmから6mmまでで速度9m/sでは,雨滴は小さな粒に分解する。しかし,降下中再度成長することがある。
この結果,雨滴の大きさの分布は,最大値が5mmから6mmまでとなる。
雨滴が,再度0℃以下に温度が逆転した層を通過する場合がある。このとき,雨滴はひょうになり地上に降る。一方,雨滴が過冷却の状態のままで降下し,ひょうの表面にぶつかると凍結するので,ひょうは,更に成長することがある。ひょうのもう一つの発生過程は,雨滴が上昇気流で0℃以下の層に上昇し凍結することである。これらのひょうは,その表面に霜を形成し,更に成長する。凍結と融解過程が連続的に発生し,ひょうはかなりの大きさになることがある。ひょうの寸法の最大記録は,140mmである(Coffeyville,Kansas,1970年9月3日)。しかし,このような大きさは極めて例外である。
もし,降下中の温度が0℃以下で,氷の結晶状態が保たれていれば,地上に雪として降る。雪の結晶は,条件によって非常に多くの種類に成長するが,通常の形状で,かつ,雪片 (snowflakes) となる。これらは直径1cmになることもあるが,非常に軽い。
3.2 風 地球上の風の発生機構は,赤道付近の高温と極地の低温との作用であり,地球の自転の影響とも関係している。輸送,保管及び使用中の製品に関係があるのは,地面に近い部分の風である。一方,ある種の使用条件では,地面よりもかなり上の風の状態を考慮しなければならないこともある。大気の下層部分の風は,太陽光線による局部的な熱と建物やその他の障害物からなる地表面の形状に依存する。
これらの局地的な状態の影響は,風の摩擦と分流によって,熱的な渦流と機械的な渦流を発生する。日中の地表近辺の空気の流れは,この二つの組合せであるが,夜間は主に機械的な渦流だけが存在する。 地表面でこれらの渦が衝突すると突風が発生する。これらの突風の周期はランダムであるが,一般に2秒間から3秒間までの間隔で発生する。
風速は,ハリケーンや竜巻など嵐のときには非常に強い。熱帯や亜熱帯地域のハリケーンでは,80m/s以上の突風が地表で観測されている。 竜巻では,可能性は少ないが,125m/sの風速となることもある。
4. 特性
4.1 降雨 降雨の特性は,次の物理的なパラメータで決められる。
− mm/hで測定される雨の強さ(排水しないで,水平な地面にたまる水の高さ)
− 雨滴の粒径分布
− 降雨速度
− 雨滴の温度 大気汚染によって,降雨に溶解している不純物,海の塩分などの成分については,製品に重大な影響を及ぼす可能性があるが,ここでは考慮しない。
雨の種類及びその特性パラメータを,表Iに示す。

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