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JIS 1583-2:2012 pdfダウンロード

JIS 09-18
JIS 1583-2:2012 pdfダウンロード

JIS 1583-2:2012 pdfダウンロード。滑り軸受−金属製流体潤滑軸受に生じる 損傷の外観及びその特徴− 第2部:キャビテーション浸食及びその対策 Plain bearings-Appearance and characterization of damage to metallic hydrodynamic bearings-Part 2: Cavitation erosion and its countermeasures
1 適用範囲
この規格は,流体潤滑された金属製の滑り軸受及び軸において,使用中に発生するキャビテーション浸食による損傷の特徴を定義し,記述し,かつ,分類するとともに可能な対策も記述する。この規格は,発生する損傷の様々な特徴形態の理解に役立つ。 この規格は,明確に識別できる損傷の外観を呈し,高い確度で原因を特定できる損傷に限定して配慮している。様々な損傷の外観を,写真及び図に示す。
注記 この規格の対応国際規格を次に示す。
ISO 7146-2:2008,Plain bearings−Appearance and characterization of damage to metallic hydrodynamic bearings−Part 2: Cavitation erosion and its countermeasures(IDT) なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”ことを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS B 0162-1 滑り軸受−用語,定義及び分類−第1部:設計,軸受材料及びその特性 注記 対応国際規格:ISO 4378-1,Plain bearings−Terms, definitions, classification and symbols−Part 1: Design, bearing materials and their properties(MOD)
JIS B 0162-2 滑り軸受−用語,定義及び分類−第2部:摩擦及び摩耗
注記 対応国際規格:ISO 4378-2,Plain bearings−Terms, definitions, classification and symbols−Part 2: Friction and wear(MOD) JIS B 0162-3 滑り軸受−用語,定義及び分類−第3部:潤滑
注記 対応国際規格:ISO 4378-3,Plain bearings−Terms, definitions, classification and symbols−Part 3:Lubrication(MOD)
JIS B 1583-1 滑り軸受−金属製流体潤滑軸受に生じる損傷の外観及びその特徴−第1部:一般
注記 対応国際規格:ISO 7146-1:2008,Plain bearings−Appearance and characterization of damage to metallic hydrodynamic bearings−Part 1: General(IDT)
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0162-1,JIS B 0162-2,JIS B 0162-3,及びJIS B 1583-1による。
4 キャビテーション浸食
4.1 キャビテーション浸食の発生機構 キャビテーション浸食は,蒸気泡の内破(激しい内向きの崩壊)によって起こる,液体中の固体表面の損傷形態の一つである。液体の静圧が,温度によって決まる蒸気圧よりも低下すると,蒸発して液体中に蒸気の泡が発生する。この現象を,キャビテーションと呼ぶ。その蒸気泡が,高圧部に流れ込んだり周囲の圧力がその後上昇したりしてその気泡が高圧にさらされると,蒸気泡は,瞬時に凝縮し,内破し,液体中に非常に高く局所的な圧力及び温度が生じる。この内破が何度も繰り返されると,内破が生じた場所付近の固体表面にキャビテーション浸食が発生し得る。 蒸気泡の内破は激しいため,化学的な反応であるキャビテーション腐食が発生し得る。損傷は,流体浸食及びキャビテーション腐食が一緒になって発生することもある。滑り軸受の油では,内破する蒸気泡が帯電する,“マイクロディーゼル効果”として知られる現象も,まれにみられる。
軸受表面がキャビテーションによって浸食されると,まず,面が荒れて表面の色がかすかに変化する。次に小さな穴が形成され,特に表面の結晶粒界で,亀裂が生じる。鋭い先端をもったこれらの亀裂は,まず,表面に広がり,次に,内部層の特性に応じて深さ方向へ進む(図1参照)。亀裂が連結すると,軸受材料の小さい粒子が剝ぎ取られて流される。
損傷が蒸気泡の崩壊によってだけ生じた場合,攻撃された領域は,荒れた状態になる。
断面組織には,蒸気泡の崩壊の衝撃力による局所的な加工硬化及び疲労亀裂が,しばしば観察される。しかし,粒子が損傷部のポケットに捕捉されると,表面は,浸食されて滑らかで磨かれたような外観を呈することがある。キャビテーション浸食が起きる位置は,通常,局所的で,広範囲にわたることはほとんどない。キャビテーション浸食は,通常軸受の反負荷側の領域に生じる。

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