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JIS H8641:2007 pdfダウンロード

JIS 09-25
JIS H8641:2007 pdfダウンロード

JIS H8641:2007 pdfダウンロード。溶融亜鉛めっき Hot dip galvanized coatings
1. 適用範囲
この規格は,鋼材及び鋼材加工品[以下,素材(1)と総称する。]に防食の目的で施される溶融亜鉛めっきの有効面(2)について規定する。ただし,連続的に溶融亜鉛めっきされた溶融亜鉛めっき鋼板類,亜鉛めっき鉄線類及び亜鉛めっき鋼線類は除く。 注(1) 素材の詳細は,附属書1に示す。 (2) 有効面とは,用途のうえで重要な面をいう。また,用途のうえで重要でない面とは,例えば,めっき後,切削などの機械加工によって,めっき皮膜が除去される部分などであるが,具体的には受渡当事者間の協定によって決められるものである。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 1461:1999,Hot dip galvanized coatings on fabricated iron and steel articles−Specifications and test methods (MOD)
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 0401 溶融亜鉛めっき試験方法
備考 ISO 1460:1992,Metallic coatings−Hot dip galvanized coatings on ferrous materials−Gravimetric determination of the mass per unit areaからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS H 2107 亜鉛地金
備考 ISO 752:2004,Zinc ingotsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS Z 0103 防せい防食用語
3. 定義
この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 0103によるほか,次による。
3.1 一般
a) 素材 溶融亜鉛めっきを施す前の鋼材及び鋼材加工品。
b) 製品 めっきを施した素材。
c) めっき皮膜 素材上に形成された亜鉛及び亜鉛と鉄との合金からなるめっき層。めっき表面から素材表面までをいう。
d) 付着量 単位面積当たりのめっき皮膜の質量。1平方メートル当たりの質量をグラム表示したものであり,g/m2で表示する。
3.2 めっき表面に見られる諸現象
a) 不めっき 局部的にめっき皮膜がなく,素材面の露出しているもの。 参考 不めっきが小さい場合は,周辺亜鉛の犠牲的保護作用によって耐食上あまり影響はない。保護作用の効果が及ぶ不めっき部の大きさは,実験的にはφ5.5 mm又は5 mm幅までである。
b) やけ 金属亜鉛の光沢がなく,表面がつや消し又は灰色を呈したもの。甚だしい場合には暗灰色となる。 参考 この現象は合金層がめっき表面に露出したものであり,大気中での耐食性には影響ない。やけは,密着性さえ十分であれば実用上の欠陥とはならないので,外観基準を設定する場合は,この点を考慮することが必要である。 なお,金属亜鉛の光沢は酸化の進行とともに失われ,やけの表面と類似した色調となってくる。素材の鋼製造工程(脱酸法)によってけい素含有量に違いがあり,その影響でやけの発生頻度に差が生じる。
c) たれ 端部又は部分的に,亜鉛が多量に付着しているもの。 参考 一般的にやけの発生しやすい素材は,めっき温度を低くしてめっき作業をするため亜鉛の流動性が低下し,たれを発生させてしまうことが多い。たれの部分をやすりなどで研磨し,平滑面を得ようとするときは,素材表面を露出させないようにする。実用上障害とならない限りそのままにしておいたほうがよい。
d) シーム 素材にきずがあると,めっきしたときに,めっき表面に特徴ある線状の凹凸になるめっき。 参考 シームは,通常めっき皮膜が形成されているのでそのまま使用しても問題はない。しかし,その面を平滑にしようとすると素材表面を露出することがある。
e) かすびき 表面に亜鉛酸化物又はフラックス残さが著しく付着しているもの。 参考 一般に耐食性に影響がある。したがって,付着した場合はやすりなどで除去しておくほうがよい。
f) ざらつき 微粒状の突起があり,懸濁浮遊物質(ドロス)が付着した部分。 参考 耐食性には影響はない。
g) きず めっき作業中,めっき用具とめっき表面とが接触したこん(痕)。 参考 めっき表面のきずは,発生位置,大きさ及び深さによってその有害性を判断する必要がある。 h) 変色 保管中の薬品などの付着及びめっき浴からの引上げ時に,めっき表面が変色したもの。 参考 めっき引上げ時に生じる変色は,光の干渉・反射に起因したもので,耐食性に影響はない。 i) 白さび 保管中に雨水の付着,結露などによって生じた塩基性炭酸亜鉛などの腐食生成物。
参考 白さびによるめっき皮膜の消耗はわずかで,耐食性にはほとんど影響はない。

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