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JIS A7501:2013 pdfダウンロード

JIS 09-17
JIS A7501:2013 pdfダウンロード

JIS A7501:2013 pdfダウンロード。下水道管路維持管理計画の策定に関する指針 Planning for sewer system maintenance
1 適用範囲
この規格は,地方公共団体が管理する下水道管路の維持管理計画(以下,維持管理計画という。)の策定の考え方及び記載内容について規定する。
なお,この規格は,我が国における下水道に相当する事業を基本に構成しているが,下水道法適用範囲外の管路にも適用可能である。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Q 24510 飲料水及び下水事業に関する活動−サービスの評価及び改善に関する指針
JIS Q 24511 飲料水及び下水事業に関する活動−下水事業のマネジメントに関する指針 JIS Q 31000 リスクマネジメント−指針
3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Q 24510,JIS Q 24511及びJIS Q 31000によるほか,次による。
3.1 下水道 下水を排除するために設けられる排水管,排水きょその他の排水施設(かんがい排水施設を除く。),これに接続して下水を処理するために設けられる処理施設(し尿浄化槽を除く。)又はこれらの施設を補完するために設けられるポンプ施設及びその他の施設の総体。
3.2 管路 下水を排除するために設けられる排水施設。管きょ,マンホール,ます,取付け管,圧送管,伏越し,雨水吐,吐口などの総称。ポンプ施設は含まないが,この規格ではマンホール形式ポンプ場を含む。
3.3 管きょ 下水を排除するために設けられる排水管及び排水きょ。
3.4 マンホール 管路の清掃,換気,点検,採水などを目的として設けられる施設。マンホールの蓋を含む。
3.5 ます 排水設備の清掃,換気,点検,公共下水道との接続点における管理などを目的として設けられる施設で,ますの蓋を含む。
3.6 マンホール形式ポンプ場 マンホール内に設置した水中ポンプによって,下水を揚水して排除する施設。
3.7 スパン 隣接するマンホールとマンホールとの間の区間。
3.8 巡視 管路の地上部の状態を目視によって把握するために実施する行為。
3.9 点検 マンホールの蓋を開閉するなどし,管路の状態を目視,管口カメラなどによって把握するために実施する行為。
3.10 調査 管路の状態を把握し,異状箇所を明確にし,その原因を把握するために目視,テレビカメラなどによって実施する行為。
3.11 清掃 管路内に堆積した土砂などを除去し,施設能力を維持するとともに,臭気などの発生を防止するために行う行為。
3.12 腐食 硫化水素に起因する硫酸と接触するコンクリートの劣化現象。
3.13 他工事 管路の付近で行われる工事で,管路に支障を来すおそれのある工事。
3.14 ライフサイクルコスト 施設及び設備における新規整備,維持,修繕などから処分までを含めた生涯費用の総計。
4 維持管理計画の策定の考え方 維持管理計画の策定の考え方は,次による。
a) 維持管理の目的 維持管理の目的は,次による。
1) 管路の状態把握及び機能保持
2) 管路の使用期間の延長 3) 他の施設への悪影響の防止及び他工事による管路の損傷防止
b) 維持管理の視点 維持管理の目的を効率的かつ経済的に達成するため,安全衛生の確保とともに管路の特徴を考慮した維持管理の視点は,次による。
1) 下水の流下及び交通の確保を考えた維持管理 2) 流量,道路種別,近接構造物,腐食・劣化状況などを考慮し,優先順位を付けた維持管理
3) 緊急対応を考えた維持管理
4) 十分な情報提供を行うとともに,ユーザの協力が得られる維持管理
5) 他工事による損傷防止を含めた資産の保全を考えた維持管理
6) 事故などの発生を未然に防止するために実施される維持管理
7) 腐食するおそれが大きい箇所に対する点検など法令を踏まえた維持管理
8) 維持管理の結果を適切に評価し,質の向上を図る維持管理
c) 計画的な維持管理の考え方 維持管理の目的を達成するために,起こり得る事故などのリスクを想定し,維持管理の目標,作業内容などを定めた計画を作成し,維持管理を行う。維持管理の目標は,ユーザ及び利害関係者のニーズなどを勘案して決める。管路の属性,及び過去の閉塞,道路陥没,苦情などの発生履歴などを考慮し,管路に関するリスクの大きさの算定を行い,維持管理する管路の重要度を判断し,優先順位を付けて維持管理を行う。リスクの大きさの算定の参考となる考え方を附属書Aに示す。維持管理の結果を踏まえて,必要とされる対策について検討する。計画は,必要に応じて見直しを行う。
d) 巡視の考え方 巡視は,目視によって,管路が埋設されている地表面の状態又は露出管などの状態を把握するために行う。巡視は,対象管路,実施時期などを定めた計画に基づき行うもの及び通報などに基づき随時行うものとし,前者については,管路の構造,使用状況などを勘案して適切な時期に行う。巡視結果によって,必要とされる対応について判断する。
e) 点検の考え方 点検は,目視,管口カメラなどによって管路の状態を把握し,異状箇所を早期発見するために行う。点検は,対象管路,実施時期などを定めた計画に基づき行うもの,及び苦情,巡視結果,事故などから随時行うものとする。腐食するおそれが大きい箇所については,5年に1回以上の頻度で点検を行う。点検結果によって,清掃,調査など必要とされる対応について判断する。
f) 調査の考え方 調査は,目視,テレビカメラなどによって管路の状態を詳細に把握し,異状の原因を解明するために行う。目視調査又はテレビカメラ調査は,対象管路,実施時期などを定めた計画に基づき行うもの,巡視及び点検の結果,苦情などに基づき随時行うもの,並びに修繕又は改築を実施するときに行うものとする。目視調査又はテレビカメラ調査の結果は,修繕又は改築の実施時期を示す緊急度の判定などに用いる。目視調査又はテレビカメラ調査では判断できない場合に,不明水調査,腐食・劣化調査,布設環境状態調査など,その他の方法による調査によって管路の状態の把握及び異状の原因の解明を行う。

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