Location: Home > JIS Z2292
JIS Z2292
  • JIS Z2292:2004 pdfダウンロード。金属材料の塩塗布高温腐食試験方法 Method for high-temperature corrosion test of metallic materials by salt coating 1. 適用範囲 この規格は,金属材料表面に塩を塗布した高温腐食環境中での金属材料の腐食を定量的に評価するための試験方法について規定する。 2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS Z 2290 金属材料の高温腐食試験方法通則 3. 試験装置 試験装置は,試験片を一様,かつ,一定に加熱するための温度調節装置,加熱装置,試験片を外気から隔離する試験部,及び所定の雰囲気ガスを連続して供給し,かつ,その流量を制御するための雰囲気ガス供給装置によって構成する。 試験装置の基本構成の例を図1に示す。 a) 温度調節装置 温度調節装置は,温度制御器及び温度計で構成する。 1) 温度制御器 温度制御器は,JIS Z 2290の5.1(温度制御器)に規定するものとする。 2) 温度計 温度計は,JIS Z 2290の5.2(温度計)に規定するものとする。 b) 加熱装置 加熱装置は,次による。 1) 試験片単位表面積当たり一定量の雰囲気ガスを連続して流せるように外気から遮へいされた試験部をもつ構造とする。 2) 試験片の加熱に,温度調節装置を備えた加熱炉を用い,試験中は常に,試験部の全範囲にわたって一様,かつ,一定に試験片を加熱することができるものとする。 c) 試験部 試験部は,次による。 1) 外気から遮断された構造とする。 2) 使用する塩に対して耐高温腐食性の優れた材料で構成する。 3) 熱電対の測温接点を試験部の中央に配置し,試験部温度の確認ができるようにする。 d) 雰囲気ガス供給装置 雰囲気ガス供給装置は,一定量の空気又は混合組成のガスを連続して試験部へ供給できる性能のものとする。 4. 塩 4.1 塩の種類及び組成 腐食試験で試験片に塗布する塩は,混合試薬又は実際のプラントから採取した灰を用いる。試薬を用いる場合は,通常,特級を用いる。塩の融点は,あらかじめ測定しておくことが望ましい。 なお,使用する混合試薬の混合割合は質量%で表す。また,実際のプラントから採取する灰は,その採取位置及び灰の性状を明記する。 4.2 塩の塗布量 塩の塗布量は,通常,0.2 kg・m-2とする。 なお,塗布量がこれと異なる場合は,その量を記述する。 4.3 塩の塗布方法 塩の塗布方法は,次による。 a) 所定の比率で混合した試薬又は実際のプラントから採取した灰を,乳鉢でよくすりつぶした後,適量のアセトンを加えて懸濁させる。 b) この懸濁液をよくかき混ぜながら,所定の塗布量に達するまで,試験片全面にできるだけ均一に塗布する。 5. 雰囲気ガス 腐食試験に用いる雰囲気ガスは,通常,空気又は試験対象雰囲気を模擬した混合組成ガスとし,その混合割合を体積%で明示する。 なお,実際のプラントを想定した腐食性雰囲気ガスはJIS Z 2290の4.4(ガス雰囲気条件の選定指針)による。 6. 試験片 試験片は,JIS Z 2290の6.(試験片)による。ただし,JIS Z 2290の6.a)に規定する形状及び寸法の試験片を採取することができない場合は,全体の表面積が200 mm2以上の試験片を用いることが望ましい。 7. 試験 7.1 試験片の設置方法 試験片は,図2に示すように,アルミナ燃焼ボートの縁にまたがせて載せ,試験装置の試験部へ水平に挿入する。
    09-24