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JIS H7152
  • JIS H7152:1996 pdfダウンロード。アモルファス金属 単板磁気特性試験方法 Methods of measurement of the magnetic properties of amorphous metals by means of a single sheet tester 1. 適用範囲 この規格は,商用周波数におけるアモルファス金属薄帯の鉄損特性及び交流磁化特性を,Hコイル法による単板磁気試験装置によって測定する方法について規定する。 特性試験における適用範囲として,通常の鉄損測定の適用磁束密度は,1.5Tまでとし,交流磁化測定の適用磁界の強さは,1kA/mまでとする。 備考1. アモルファス金属薄帯は高透磁率材料であるため,磁束密度Bと磁気分極Jはほぼ等しく,この規格においては磁束密度Bを用いる。 2. この規格の引用規格を,次に示す。 JIS H 7004 アモルファス金属用語 参考 本試験方法において磁束検出コイルと空げき補償コイルを用いて測定する値は,磁気分極Jである。磁気分極は,一様に磁化された試料の磁束を生じさせる単位断面積当たりの分極の強さをいい,磁界の強さをH,真空の透磁率をμ0とするとき,B=J+μ0Hの関係にある。 2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS H 7004による。 3. 測定の原理 鉄損特性試験と交流磁化特性試験の測定は,試料に加えられた磁界の強さと磁束を同時に検出する方法によって次のように行う。 均一な磁界及び磁束の範囲に置いたHコイルによって磁界の強さを検出し,Bコイルによって磁束を検出する。鉄損は,HコイルとBコイルの出力電圧から求める。試料に加える均一磁界の範囲をできるだけ広くするためにヨークを用いる。 4. 試験条件 4.1 試験温度 試験は,原則として23±5℃の温度で行う。 4.2 試験用電源 試験に用いる電源は,次による。 (1) 試験に際しては,4.3の磁化条件を満たすことのできる電源(附属書の2.1参照)を用いる。試験の電圧及び周波数の安定度は,±0.2%以内とする。 ( 2) 電源のインピーダンスは,励磁コイルのインピーダンスに比べて,無視出来るほど小さくする。 4.3 磁化条件 試料の長手方向が地磁気方向に直交するように試験器を設置し,試料を消磁する。また,Bコイルに誘起する電圧は正弦波とし,その波形率が,1.10〜1.12の範囲になるようにする。 備考 磁界及び磁束波形が正・負対称でない場合は,試料を試験器から取り除いてヨークの消磁を行い,その後再び条件を満たすように試験器の方向の微調整を行う。 5. 試料 5.1 試料の寸法 試料の寸法は,最小長さをヨーク外側の寸法以上とし,最小幅をHコイル幅より大きく,最大幅を巻枠の内側寸法より小さくする。 備考1. 試料の長さがヨーク外側寸法以上あっても,測定値に大きな影響を与えないが,試料の挿入,取出しに必要な長さとする。 2. 試料の幅が狭いものしか得られない場合には,複数の試料を1層に並べて試料の寸法条件を満たすようにしてもよい。ただし,それぞれの試料の磁気特性がほぼ等しい場合に限る。 5.2 試料の採取 試料は,適当な切断機などを用いて切断し,切断部にばりやかえりを残さないようにする。試料は,長さ方向を材料の鋳造方向に合わせて採取する。試料の長さ方向と鋳造方向との角度は,±0.5゚の許容差内になければならない。 5.3 試料の処理 試料は,次の磁界中熱処理を行うものとする。 (1) 熱処理 熱処理は,次によって行う。 (a) 昇温速度及び冷却速度 昇温速度及び冷却速度は,毎分3〜10℃とする。 参考 昇温速度及び冷却速度は,毎分5℃を目標とする。 (b) 加熱 試料の最適加熱条件は,材料によって異なるので,あらかじめ実験によって最適な温度・時間を決めるか,製造者の推奨条件を採用する。一例としては,試料を温度350〜380℃で30〜120分間保持する。 備考 実用上,試料温度が所定の範囲に入るように,熱処理炉温度で管理しても良い。 (c) 試料の取出し 試料は,100℃以下まで冷却した後,炉から取り出す。 (2) 印加磁界 磁界は,試料の長さ方向に加えるものとし,試料内部の磁界の強さは,800A/m以上とする。磁界は試料の取出し時まで印加する。 備考1. 磁界の電源は,交流としてもよいが,この場合には,近傍の鉄加工品などに渦電流による局部過熱の発生に注意する。 2. 試料が有限長であるので,試料の長さ方向端部では反磁界の影響を受けるため,次のような対策を行う。...
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